寝ても覚めても学校のこと。

学校経営に関するニュースを採り上げ、私見(コメント)を付してお届けしております。

実効性のある学校関係者評価の実現

大阪城公園でも梅がほころんでいるようです。
今朝は寒いですが、花の便りに気分は暖かな月曜日です。


さて今日も、先週末に続いて文科省主催「平成24年度学校の総合マネジメント力強化セミナー」から。
資料の詳細はこちらをご覧ください↓
平成24年度学校の総合マネジメント力強化セミナー 資料


今日採り上げるのは第2分科会の「実効性のある学校関係者評価の実現」についてです。
同じく資料はこちらから↓
仙台市教育委員会 1/2
仙台市教育委員会 2/2
岐阜県教育委員会 1/3
岐阜県教育委員会 2/3
岐阜県教育委員会 3/3


いろいろな評価に関わる仕事柄、私がいつも感じるのは、
「○○評価」という言葉を、ともすると「あらさがし」「悪い箇所の指摘」といったふうに捉える方が非常に多い、
ということ。

その制度を運営する側にも大きな問題があることは事実ですが、
かといって評価制度そのものが問題であることは決して多くなく、
その導入の趣旨や目的、あるいは運用方法に問題があるというケースが
圧倒的に多いというのが現実ではないでしょうか。


この点、このセミナーで紹介されている事例・資料においては
『プラス思考に基づく目標の探求:全職員で学校の「いいとこ」探し・伸ばし』
『できないことをできるようにするより、今できることをもっとできるようにするほうが容易で、達成感が大きい』
など、評価自体を前向きに捉えるコメントが並んでおり、これこそが評価制度において重要な意識であると感じます。


次に、学校評価においては
「教職員による評価」「生徒・保護者による評価」「外部関係者による評価」「第三者による評価」
といったものが想定されているわけですが、現実の調査結果を拝見するにつけ、
前二者についてはある程度充実した集計・分析がなされていても、
後二者については少し力の抜けたものが多い、というのが私の感想です。

この点、今回のセミナー資料においては
地域や関係機関などとも連携した評価のしくみ
を確立しようとされている様子が伺え、これも大変参考になります。

学校と地域とのつながりは今後より重要な要素になってくると私は感じていますので、
このような取組が増えることを期待しています。


もうひとつ、このような評価を実施した後は課題も多く見つかるため、
「あれもこれも」と取組を欲張ってしまうことも多くあるように感じています。
もちろん、どれも重要な課題であるのでしょうけれども、
それでも学校での活動は日常だけでも手一杯、という教職員がほとんどではないでしょうか。
その中で中長期の課題に取り組むのですから、やはり
優先順位を付け、絞り込んだ課題に集中的に取り組む必要性が高いように感じます。


結論、学校評価という仕組みを活かすも殺すも運用次第。
仕組みを活かした活動が期待されます。

(文責:吉田)