寝ても覚めても学校のこと。

学校経営に関するニュースを採り上げ、私見(コメント)を付してお届けしております。

大学ラグビーで気づいたこと

関東地方の積雪に驚いている、吉田がお送りします。

まずは週末の大雪、東京を中心にかなり大変だったようで、お見舞い申し上げます。

そんな中、全国高校サッカーの決勝も順延になったそうで、
選手はもちろん、関係者の皆さんはいろいろご苦労があったことと思います。
こちらも併せてお見舞い申し上げます。

さて、その一方で、予定通り行われた
一昨日の大学ラグビー選手権決勝。

当日は私、終日外出予定だったため、珍しくビデオ録画して翌日、
フルタイム観戦しました。

一言で言えば、帝京大の強さが際立った一戦でした。
個々の能力は筑波大のほうがむしろ上ではないか、と感じる場面が多かったのですが、
組織力と集中力が試合全般に渡って発揮されていたのが帝京大だったように感じます。

私は個人的に、ラグビー観戦が大好きで、かつ組織経営のヒントが数多く詰まっていると強く感じています。

例えば帝京大の強さの一例を挙げてみましょう。


◎フォローの存在

試合を見てその強さを最も感じたのはこれです。

筑波大に個人技のスーパープレーが目立った一方、
帝京大はボールを運ぶメンバーに必ずフォローのメンバーが1名、後ろを走っていました。
ボールを運ぶメンバーがタックルされても、ついている他のメンバーにパスを通して攻撃を継続する。
そして密集から素早くボールを出して波状攻撃につなげる。
このことで、相手チームはその攻撃についてこれなくなり、結果として差がついてしまいました。


◎視野の広さ

もともとは「力で押す」ラグビーが帝京大の特徴。
ですが、一昨日のゲームではその特徴そのまま、フォワードで押しまくる場面もあれば、
フィールドを広く使ってボールを回す場面も多く見られました。
どうやら、フォワードが押す場面が続くと、相手チームはそのフォワードを防御するために
ボール付近にメンバーが集中してくるので、その傾向を察するとバックスにボールを回して前進を図る、
という試合運びがなされていたようです。
常に視野を広く持ち続けることで、このようなことが可能になるのでしょうね。


◎勝負強さ

ミスや反則も少なからずあった帝京大ですが、失点のピンチ、あるいは得点のチャンスの際には
ことごとく自分達の優位に試合を進めていたように感じました。
前後半合わせて80分の試合時間がありますが、
一瞬たりとも気を抜かない、ということが仮に不可能だとすれば、
勝負どころを意識して、せめてその時間帯は優位に試合を進めることが重要、なのでしょうね。


とまあ、語り出すとキリがないのですが、極め付けに翌日の朝日新聞に掲載されていた逸話をご紹介して結びたいと思います。

「試合前、相手チームの校歌が流れるとき、帝京大の選手たちは控え選手を含め全員が背筋を正して聴いている」
「ラグビーはメンバー外の選手を見れば強さが分かる」

素晴らしい態度がこの成果の一助であることは間違いないようです。